こんな疑問に答えていきます。
介護老人保健施設(以下 老健)に転職し、給料アップし定時にも帰れている副業PTのねこさと(@PTnekosato)です。
定時に帰れる理由は、病院と違って書類業務を業務内に出来るし、勉強会も少ないからです。
家族がいる方や自分の時間を大切にしていきたい方は、老健は働きやすい職場だと感じています。
しかも、病院よりも給料も高いのもメリットのひとつ。
この記事では、老健へ転職して2年以上経ったので、老健で働くメリット、デメリットを書いていきます。
老健へ就職や転職を考えている方の参考になれば嬉しいです。
介護老人保健施設(老健)で働く4つのメリット
これから老健に働こうか迷っている方もいると思うので、ぼくが実際に働いてみて、メリットだと感じたことを書いていきます。
- 老健は給料が高い
- 残業が圧倒的に減り、定時に帰れる
- 仕事が楽になった
- 年間休日が多い
① 介護老人保健施設は給料が高い。年収を公開
老健の給料の相場
- 正社員:25〜35万円、年収420万程度
- 非常勤:1,500〜2,500円
老健の給料は病院より高いですが、上記に挙げた給料の相場は地域によって上下するので、参考までに。
ぼくは、以前、勤めていた病院の年収は350万円だったので、老健へ転職してからは、50万円アップしました。
病院だと、給料が手取りで20万を切るところもある中、老健では高めの設定になっているし、新卒から高額給料を狙って老健へ就職する方もかなり多いです。
最初から給料の高いところで就職する理由は、長く同じところに勤めても昇給率は悪いから。それなら最初から高いところに入職した方が、賢い選択。
理学療法士・作業療法士の20〜30代の平均年収を見ても395〜426万円の年収となっているので、ぼくが入職した、老健の給料は平均的だと言えます。
とはいえ、手取り20万円を切る場所もある中と比較すると、老健は高い部類になると感じています。
② 介護老人保健施設は残業が少ないから定時に帰れる
老健で働いてからは、残業が激減しました。
残業するときは、月に1回の法人の研修ぐらいです。その他の会議などは、業務内で行っているので、定時に帰ることが出来ています。
ブラック病院に勤務していたときは、リハビリ業務を業務終了ギリギリまで行っていたので、カルテ記載などは、定時過ぎてから書いていました。
さらには、定時回ってからカンファレンスをすることもしばしば…
帰宅するのは、19時近くになるときもあったりして、プライベートの時間は少なかったです。
老健に転職してからは、定時に帰れているので、アフター5を楽しむことも出来ます。週末には、仕事終わりに、旅行にもいきやすいです。
③ 介護老人保健施設の仕事は楽
- 症状が安定しているからリスク管理が少ない
- 移乗介助(トランスファー)が減った
楽になったというと語弊があるかもしれないけど、病院と違って病気の症状が落ち着いている方が多いので、リスク管理という面では楽になりました。
その他にも、フロアで離床している方が多いので、トランスファーをする方が圧倒的に少ない。なので、重い方もトランスファーする機会が少ないので、腰には優しいです。
逆にトランスファーする機会が少ないから、感覚を忘れないように、自分でトランスファーをする機会を作っているぐらいです。
④ 介護老人保健施設は年間休日が多い
以前勤めていた病院での年間休日は107日と休みが少なかったです。
老健に転職してからは、年間休日は120日になって祝日も休みです。これは老健によって、年間休日は違うが病院よりは休みが多い印象。
年間休日も120日と多く、子育て中の方や家族の時間を大切にしたい方は働きやすい環境です。
介護老人保健施設で働く3つのデメリット
- リハビリの時間は少ない
- スキルアップは自分次第
- ゴールのない方のリハビリをする
① リハビリ時間は少ない
病院と比べるとリハビリ時間は少ないです。
1回のリハビリは20分程度なので、病院の40〜60分(2単位〜3単位)と比べると少ない。
優先順位をつけて、リハビリを行わないと時間だけが過ぎてしまい、在宅へ帰れる方が帰れなくなってしまいます。
こればかりは、介護保険での決まりなので、どうしようもありません。
老健では、生活リハビリをより意識してリハビリを進めることで、やり方次第では、身体機能面も良くなっていきます。
老健の仕事に慣れたら、リハビリの時間が少ないのが、デメリットと感じる方は少ないかもしれません。
② スキルアップは自分次第
これは、施設によるが、積極的な勉強会や研修会は少ないです。
大手の老健では、新人研修もしっかりしているところもあるが、個人経営でやっている老健は少ないので、物足りなさを感じるかもしれません。
ぼくが勤務してる老健では、月に1回の法人の研修があるぐらいで、リハビリ科の勉強会は、月にあるかないかです。
スキルアップを考えている方は、外部の研修に行っている方が多いので、スキルアップは自分次第です。
こればかりは、どこへ就職しても勉強するかしないかは自分次第ですが……
③ ゴールのない方のリハビリをする
入所している方の誰もが自宅復帰を目指して帰れる訳ではありません。
帰れない方も中にはいるので、行き先がないくて、老健で最期を迎える方もいます。
ゴールがない方は、施設内での生活をよりよく生活してもらえるように、身体機能の維持が目的となります。
お気づきだと思うが、自宅復帰というゴールがないから、リハビリとしての目的も薄くなってしまい、マンネリしてしまうことも…
しかも、病院みたいにリハビリの期限がないから、永遠と続きます。そうなると、理学療法士としてやり甲斐もなくなってしまうので、マンネリしてしまう方もいます。
機能維持をすることで、利用者の生活が保たれます。機能維持も目的の一つだと気づくことが出来たら、理学療法士としてのリハビリに対するモチベーションも少しは違ってくると思うんです。
病院と介護老人保健施設(老健)の違い
病院と老健でのリハビリの違いは以下の項目。
病院でのリハビリ
- 身体機能面の改善
- 在宅復帰を見据えてのリハビリ
- 医学的なリスク管理が大事
老健でのリハビリ
- 在宅復帰を目標にする
- 残存機能を使ってどう生活していくか
- 他部門との蜜な連帯が大事になってくる(特にケアマネ)
- 利用者のコアな生活部分に関わる
回復期でのリハビリは、3単位(60分)にたいして、老健でのリハビリは20分です。老健では少ない時間でリハビリを行わないといけません。
なので、優先順位をつけてリハビリを行い、施設での生活へ繋げ、さらには在宅へと繋げなければいけません。
ここで大事になるのは、看護師と介護士との連携です。
リハビリで獲得した身体機能をフロア内でも「しているADL」にしていかなければいけないので、他部門との連帯は重要になってきます。
老健で働く理学療法士・作業療法士の役割(仕事内容)
入所する方は、急性期や回復期リハビリ病棟からの転所してくる方が多いです。
回復期から自宅へストレートに帰れる方もいますが、在宅へ帰るために、日常生活をメインにリハビリする方が多いです。
理学療法士・作業療法士は、在宅復帰を目指す方や他の施設への移動する方の身体機能の向上、維持をさせるのが役割です。
必要に応じて、看護師や介護士に介助方法をアドバイスしたりもします。
無事退所が決まり、自宅へ戻られる方に対しては、ケアマネージャーと連携をとり自宅で必要となる介護サービスの提案を行います。
病院とのリハビリでもかぶってくるところはありますが、老健ではより蜜に利用者の生活に関わります。他部門とも蜜に連帯していくのも大切になってきます。
老健では、理学療法士、作業療法士関係なく、日常生活に沿ったリハビリを行っていきます。
介護老人保健施設(老健)で働く理学療法士の1日
各施設によって、業務時間や内容は若干違ってくると思うので、ぼくが勤務している1日を参考までに。
■ 8:30〜(業務開始)
ミーティング(連絡事項や委員会の報告、勉強会などのアナウンス)
場所によっては、介護士や看護師と合同で行うミーティングもあります。
ぼくの勤務している老健は、リハビリ科だけで行っています。
看護師や介護士とは申し送り表があるので、それを見て入所者の状態を把握します。
■ 8:50〜
午前中のリハビリ開始。
場所はリハビリ室やお部屋、フロア内で行うこともあります。その人が必要としていることを行います。
老健は通所リハビリも併設しているところが多いので、通所リハビリ掛け持ちで行います。
ぼくのところは、入所と通所リハビリどっちもみています。
■ 12:00〜
お昼休み。
食事介助を必要とする患者さんを担当している場合には他職種と食事場面を評価して、福祉用具の選定や座位姿勢について話し合い、介入することもあります。
管理職の方は、会議があれば参加したりしています。
基本的には、お昼休みはしっかりとってます。
■ 13:00〜
午後のリハビリ開始。
午前中のリハビリ業務と大きく変わりはありません。
カンファレンスがあれば、参加します。
■ 15:00〜
利用者は、30分程度のおやつの時間。
この時間を使ってカルテや書類業務をしています。
■ 16:30〜
リハビリ業務が終わったスタッフから利用者ごとに実施したリハビリ内容などをカルテに記録します。
リハビリ室や備品の掃除を行います。
■ 17:30 (業務終了)
アフター5!
基本的には、定時で帰っています。
法人の研修会などがあると、この時間を使って行います。
さいごに:介護老人保健施設はやり甲斐とプライベート時間を両方手に入れることが出来る
ぼくは、在宅でのリハビリに興味があり、やりたい分野だったので、介護保険分野で仕事が出来るのはすごく楽しいです。
しかも、残業も少なく定時に帰れるし、給料も年間休日も多いので、自分の生活に合わせて仕事がしやすい環境。
ぼくが、好条件の老健に転職することが出来たのは、理学療法士の転職サイトを使ったからです。
転職サイトを使うことで、好条件の非公開求人も紹介してくれるので、転職活動を成功させたい方には、転職サイトはオススメ。
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