職場選び

理学・作業療法士の仕事で「やりがい搾取」を受けているなら転職もありかもよ?

2018年5月13日

悩めるPT
理学療法士になってはいいけど、残業も多いし給料も上がらないし、やりがいを感じなくなってきちゃった。やりがいはお金だけではないと言うことは分かってはいるけど…

こんな疑問に答えていきます。

 

理学療法士楽しんでいますか?自分の仕事にやりがいを感じていますか?

ぼくは、やりがい搾取を受けていたので、転職しました。

 

リハビリ業界に入ってみて分かったことは、すごく熱意がある方が多い印象。

少ない休日や給料を削ってまで、研修に参加したりしているのは、すごく異色だなと感じずにはいられません。

医療業界は日進月歩なので、一生涯、勉強が必要なのは分かるけど、自分の時間を犠牲にし、知らず知らずのうちに「やりがい搾取」にあっている方も多いです。

 

この記事では、仕事にやりがい、興味を持てなくなってしまう原因と改善方法を書いていきます。

「やりがい搾取」を受けてる方は、環境を変えてみるのも、ひとつの手だと思います。

 

「熱意のある社員」は6%

世論調査や人材コンサルティングを手掛ける米ギャラップが世界各国の企業を対象に実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかないことが分かった。米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスだった。

企業内に諸問題を生む「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、「やる気のない社員」は70%に達した。

〜中略〜

「日本は1960~80年代に非常によい経営をしていた。コマンド&コントロール(指令と管理)という手法で他の国もこれを模倣していた。問題は(1980~2000年ごろに生まれた)ミレニアル世代が求めていることが全く違うことだ。ミレニアル世代は自分の成長に非常に重きを置いている」

「熱意ある社員」6%のみ 日本132位、米ギャラップ調査より引用

 

残念ながら、この記事のデータによると、やる気のない社員は70%にも及ぶと。

これは、国を挙げて問題解決に当たららないといけない案件だと思うのだが、どの業界にも「やる気のない人」ってのはいるものです。

 

引用の赤字部分に関しては、団塊の世代の1,000兆円にものぼる巨額債務をおしつけられているので、若者は将来に期待が持てず、どうしようもない。と、諦めモードに入ってしまっています。いわゆる「さとり世代」と言われている。

 

企業に長くいればいるほど、給料が上がるわけでもないので、仕事に対してやる気をなくし、自分のやりたいことや自分の成長に投資したいと思うのは、自然の流れ。

「やる気のない・やりがいを感じない」のもいろいろな理由があると思うのですが、その理由を掘り下げていきましょう。

悩めるPT
頑張っても頑張っても給料は上がらないよ…
ベテランPT
頑張っても給料も上がらないなら、自分の時間を大切にしたいと思うよね

 

人はどんなときに、仕事にやりがいを感じるのだろうか

そもそも人は、どんな時にやりがいを感じるのだろうか?

やりがいを感じる理由を挙げてみます。

  1. 成果報酬で稼げる仕事
  2. 裁量権が大きい仕事
  3. 社会的影響力の強い仕事
  4. 反応がダイレクトに返ってくる仕事

 

これらをリハビリ業界に照らし合わせて、説明していきます。

悩めるPT
やりがいってなんだろうな…
ベテランPT
お金以外に、自分が満足しているってことじゃないかな?

 

成果報酬で稼げる仕事

理学療法士 やりがい

成果報酬型ってことは、「お金」です。

やりがいは「お金」にあると言っても過言ではないと思います。

 

リハビリ業界に入っている方は、感じているとは思うけど、給料低いですよね?昇給率も少ないし、泣けてくるレベル。

その中で、自分の時間と少ない給料を削ってまで、研修に参加しているのだから、泣けてきます。

ぼくは、1〜3年目のときは、トータルで100万は研修や参考書に投資したと思います。奨学金も返済しないといけないので、貯金なんて出来ませんでした。

それでも患者さんが良くなっていくのを肌で感じるのは、すごく楽しかったです。

 

理学療法士の仕事は、診療報酬や介護報酬などの保険で決まってきます。

しかも、病院勤務だと1日に取得できる単位数は24単位、1週間で108単位という縛りの中で仕事をしているので、頑張ってそれ以上の単位取得しても収益は上がりません。むしろ切り捨てられます。

 

訪問リハビリは、インセンティブ(やった分だけ収益アップ)とかないので、病院・施設で勤務している理学・作業療法士は悲しい。

頑張りの源である、「給料」のアップしないのだから、やる気がなくなるのは当然といえば当然です。

悩めるPT
やっぱり給料が上がるとやる気はでるよ!
ベテランPT
頑張りが数値として分かるとやる気は出るよね

 

裁量権が大きい仕事

理学療法士 やりがい

まずは、裁量とはどういうことなのか、を調べてみました。

[名](スル)その人の考えによって判断し、処理すること。「君の裁量に任せる」「店の経営を一人で裁量する」

goo辞書より引用

 

いわゆる、課長や主任といった「管理職」にあたります。

人は誰しもが支配欲があり、自分がコントロールできることが幅広く、影響力が大きければ大きいほど、満足感や快感を得やすい生き物。

自分に、より大きな裁量権がある仕事ほど、人は充実感ややりがいを得られやすいくなります。

 

リハビリ業界では、メインは患者さんや利用者さんと(以下クライアント)のやりとりがメインになるので、結果は関わるセラピストに依存されます。

裁量ある仕事と言えばそうなるけど、あくまでもクライアントの間柄だけ。

 

人間は、「自分が仕事をコントロールしてる」「自分がいなければ仕事が回らない」という自己肯定感を得られないと、「やりがい」を感じにくいと言われています。

クライアントの間柄だけで、満足出来ればいいのですが、長く組織の中にいると、「こうした方が良くなるのではないか?」「ああしたらいいのではないか?」と、いう疑問点や改善点などが見えてきます。

その時に、自分の意見が通ればいいのだけど、平社員だとほとんどの場合は、意見は通ることは少ない。大きい組織になると尚更通ることは少ない。

意見が通らないと、モヤモヤしてしまいます。モヤモヤしている期間が長くなると、仕事をこなしているだけになってしまい、「やりがい」を感じない、マンネリ感と似たような感覚にも陥ってしまいます。

 

社会的影響力の強い仕事

理学療法士 やりがい

社会を動かしているという「承認欲求」。

 

これもリハビリ業界に入っている方なら感じていることだと思いますが、一般人に自分の仕事を紹介するときに「理学療法士・作業療法士」です。と言っても分からない人の方が多く感じる。

ぼくは、細かく説明するのもめんどくさいので、「リハビリする人だよ」と説明して済ませてしまいます。中には、リハビリ=マッサージする人って認識している人も多いけど、もうそんなのはお構いなしです。

特にマッサージする人って思っている方は、高齢者に多くて、病院や施設では、マッサージを要求する方が多いですね。

 

リハビリ業界は、社会的認知も低いしクライアントの認識も「マッサージする人」って思われているし、理学療法士・作業療法士としてのプライドもズタズタにされている方もいるのではないでしょうか。

 

社会的認知も低いので、世の中を動かせる職種でもないので、「自分たちが社会を動かしている」という優越感に浸るのは難しいのかもしれません。

ひとことで言ってしまうと、「チヤホヤされて最高」という仕事ではないということ。

人は、「チヤホヤ」されることで、優越感に浸ることが出来るし「やりがい」を感じる動物です。

そんなことはないよ、と思うかもしれませんが、頑張っても周りが認めてくれないと(承認欲求)満たされるものがなく、ただただ消耗するだけになってしまいます。

 

反応がダイレクトに返ってくる仕事

理学療法士 やりがい

たくさん悪いことばかり書いてきましたが、唯一、リハビリ業界で満たされやすいのが「反応がダイレクトに返ってくる仕事」だと思います。

 

一緒に、リハビリをしてクライアントから「歩けるようになった!良くなったよ、ありがとう」と感謝の言葉を言われる職種。

綺麗事ではなくて、リハビリの仕事をしていて、これが一番言われて嬉しい。

正直な話、理学療法士の仕事を続けている理由として「ありがとう」と言って貰えるからです。

自分の仕事が初めて認められてた瞬間でもあるし、承認欲求は満たされます。

 

クライアントが良くなって、喜んでくれるのは、セラピストとしてもやりがいを感じる瞬間ではあるけど、仕事を続ける理由がこれぐらいしかないってちょっと、悲しいなって思ってしまいます。

悩めるPT
ありがとうって言わると嬉しい
ベテランPT
感謝されると人の役に立っているんだって実感できるよね

 

理学・作業療法士は、やりがいがある仕事なのか?

やる気なくしてしまっている方は、「やりがい搾取」されていないか、確認してみるのもいいかもしれません。

 

やりがいと引き換えに、過酷な労働環境や低賃金といったブラックな労働環境を強いられているかもしれません。

 

実際にぼくがいた病院は、他部署が人数不足で仕事を手伝っていました。オムツ交換からコール対応、トイレ誘導まで…

本来の仕事である、リハビリの仕事も満足にできない状態にも関わらず、これを当たり前なんだと錯覚していました。

 

ある日「やりがい搾取」をされていることに、気づいてからは「転職」しようと強く考えるようになりました。

在宅でのリハビリに興味を持っていたのもあったので、介護老人保健施設への転職に成功しました。

 

転職してからは

  • 成果報酬で稼げる仕事
  • 裁量権が大きい仕事
  • 社会的影響力の強い仕事
  • 自分の仕事に対する反応がダイレクトに返ってくる仕事

さすがに、全部は満足してませんが、病院勤務していたときよりは、「やりがい」を感じれるようになりました。

 

特に成果報酬は、転職することで成果報酬の給料アップに繋げることに成功しました。主任を任せてもらえるようになったのも嬉しい。

 

 

さいごに:やりがい搾取は自分では気づきにくい

理学・作業療法士の仕事に限らず、ある程度の期間、仕事をしていると「やりがい」ってなんだろうと、疑問に思うことがあると思います。

 

このまま仕事を続けてもいいんだろうか、クライアントに迷惑はかかってないだろうか。と、心配になりますよね。

ぼくも、転職するまでは、頭の中でずっとループしていました。

そんな時は、一度立ち止まって、自分がやってきたことを顧みることです。顧みて、今の現状を変えたいと少しでも思ったら環境を変えてみましょう。

 

1日の大半は、仕事が占めるので、少しでも楽しくしたいですよね。やりがいを持って仕事したいなら、転職して環境を変えてみることで、やりがいを感じれるようになります。

 

 

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副業PTねこさと

30代、既婚者の理学療法士(7年目)。 ブラック病院を経験し老健へ転職しました。 このこのサイトでは、ブラック病院の体験談と転職することで新たな道が開けることを書いています。副業で収入も得ているので、副業のことも書いています。 悩んでいる方が少しでも笑顔が増えてくれたら嬉しいです。

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