こんな疑問に答えていきます。
ぼくは、新人の時から個人病院に就職しました。
理由はシンプルに、グループ病院みたいな大きな組織で働くの苦手だったからです。
大きいグループ病院だと、リハビリ科だけで300人もいたりします。中には派閥があったりして、働きにくい環境もあるとか。
知り合いのグループ病院では、派閥もあって働きにくいと嘆いていましたね。
ぼくは、コミュニケーションを取るのが苦手なので、とてもじゃないけど、300人もいるところでは働けませんでした。
個人病院では、大きな組織もなく働きやすいところでもありました。
しかし、個人病院ならではのブラックな面や注意点もあるので、こらから個人病院で働こうと考えている方の参考になれば嬉しい。
理学療法士が個人病院病院で働くメリット
- 給料が高い
- 組織が薄いから意見が通りやすい
- 派閥がない
上記に挙げたことが主なメリット。
ひとつずつ説明していきます。
個人病院は給料が高いところが多い
個人病院は、大手のグループ病院より比較的、給料が高い傾向があります。
ぼくが勤めていた病院も総支給額は25万はあり、都内の病院と比べると高かったです。
そう、給料が高かったから個人病院にも入職したのも志望動機のひとつ。
不純な動機かもしれないけど、お金がないと生きていけないのが、この世の掟です。
都内だと、手取りで15万切る病院もあったので、個人病院は断然高い。
給料が高いと、自己投資や研修費にも充てることが出来ます。
あとは、理学療法士の仕事をする上で、プライベートの時間さえ確保出来れば完璧。
個人病院は組織が薄いから意見が通りやすい
大手のグループ病院では、300人もスタッフがいると、まず、自分の意見通るということは少ないです。
聞いていもらえるかもしれないけど、通ることはないと思った方がいいでしょう。
300人もいると、リハビリが盛んなので、チームに分かれてリハビリをします。
急性期、回復期、維持期といった具合に分けられます。
その他にも、脳血管、整形、呼吸器といった疾患別にも分けたりします。
チームに分けることは、何年かの周期で、他のチームに異動になるので、そのチームでの自分のポジションは確立しにくい。
なので、チームを異動する度にポジションが変わるので、自分の意見が通りにくくなります。
実力があれば、自分の意見も通しやすいが、そんな人はひと握り。
個人病院は派閥がない
なんと言っても、個人病院で働く最大のメリットは、「派閥」がないこと。
ぼくが勤務していた、個人病院のリハビリ科は、PT、OT、ST合わせても人だったので、風通しはよく派閥なんてありませんでした。
ただ、課長との仲が良くなかったので、転職することになったのですが、基本的には派閥はないので、仕事はしやすく、スタッフ同士での悩みの相談などもしやすいです。
理学療法士が個人病院病院で働くデメリット
- 理事長の鶴の一声でどうにでもなる
- 新人研修はない、マニュアルもない
- 減給、休日が減らされた(不利益変更)
- セラピストとして成長するのは自分次第
個人病院で働くことはメリットばかりではなく、デメリットもあるので、体験談も踏まえながら書いていきます。
理事長の鶴の一声でどうにでもなる
これは個人病院では、頻繁にあることで、スタッフのモチベーションに関わってくること。
ぼくが勤務していた個人病院では、いきなり「回復期を立ち上げる!」ということで、立ち上げを経験しました。
なんの前触れもなく、始めようとするので、スタッフは巻き込まれるだけで、すごく戸惑っていました。
他にも、スタッフの人数が足りないのに、「地域包括病棟を立ち上げる!」とスタッフの気持ちはお構い無しに、やりたい放題でした。
立ち上げの経験は、中々できないことなので、いい経験でしたが、理事長の鶴の一声で、環境が一変することが多いです。
減給、休日が減らされた(不利益変更)
上記の項目とかぶるが、理事長や事務長の鶴の一声で、就業規則が変わってしまうこともあります。
これは実際にあったことで、112日から107日に、休日が減らされてしまいました。
しかも、決定事項だけが伝えられて、説明会などもありません。悲しいことに、休日が減らされただけで、給料アップもなく、ただ一方的に減らされただけ。
実質、減給扱いされてしまいました。
これは、不利益変更に当たる行為でしたので、直談判しに行ったが聞く耳持たずで、何も変わることはありませんでした。
不利益変更に関しては下記の記事に詳しく書いたので、興味がある方は、読むと参考になります。
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新人研修はない・マニュアルもない
これは、ぼくが勤務していたところに限ってかもしれないが、新人指導のためのマニュアルなどはありませんでした。
言葉は悪いかもしれないが、その場しのぎで、新人が困ったら相談を聞いたり、指導をしたりしていました。
一応、プレセプターみたいに担当のスタッフはいたが、大手みたいに、計画的に新人指導は行なっていません。
マニュアルがない理由としては、経験年数が高いスタッフもいないのが原因だと感じています。
個人病院の傾向として、在籍スタッフの経験年数は、1、2年目、5、6年目が多いので、それ以上のスタッフが少ない。若いスタッフが多いから、マニュアルの作成が出来ずにいると思います。
マニュアルを作ればいいんだろうけど、日々の業務に終われやすいので、時間の確保が難しいんでしょう。
新人研修も法人で、社会人としての研修はあるが、理学療法士・作業療法士としての研修はありません。
理学療法士・作業療法士として成長するのは自分次第
新人研修などもないので、理学療法士・作業療法士として成長するのは、自分次第。
リハビリ科の勉強会なども少ないので、業務中だけで、知識やスキルを補うことは出来ません。これは、どこで勤務していても言えることだけど、個人病院だと、顕著に感じます。
理由は、スタッフ人数も少ないと、切磋琢磨しているスタッフも少なくなってしまい、良い意味で刺激を受けることが少なくなってしまうからです。もちろん頑張っているスタッフもいます。
人間は楽な方に楽な方に、と流されていきやすいので、モチベーションを保ちながら、理学療法士として、精進していきにくいかもしれない。
理学療法士として成長して高みを目指したいなら、自分の気持ちを強くもち、外部の研修にも積極的に参加して、外との繋がりを持つのも、理学療法士として成長していくポイントです。
休日や有給の消化、福利厚生などは大手グループ病院が良い
福利厚生に関しては、求人票を眺めていても、大手グループ病院などが断然に良いです。
年間休日も120日以上のところも多いし、夏休み、バースディ休暇、年末年始といった休日面でも待遇は良い。
ちなみに、ぼくが勤務していた個人病院では、年間休日は107日(不利益変更)で、夏休みなし、年末年始休みなし、バースディ休暇といった贅沢なものはありませんでした。
こういった理由もあって、個人病院の給料が高く設定されているのもあります。
ブラックな個人病院を選ばないようにするには?
個人病院は、ワンマンで経営しているところが多いので、理事長の鶴の一声で、環境は一変します。
良い方に転ぶこともあれば、悪い方に転ぶことも多い。
経験上、あまり悪い方向へ転んでることが多かったので、悲しい現実をたくさん経験しました。
悪い環境の個人病院だけではないけど、その良い環境の個人病院を探し出すのは、すごく大変です。
ぼくは、新卒で個人病院に入職したので、転職サイトの存在が分かりませんでした。
今では、新卒、既卒関係なく転職サイトが使える時代です。
転職サイトを上手く使えば、事前に「ブラック企業」なのかが分かるので、すごく良い時代になりました。
転職サイトに登録すると、担当のキャリアドバイザーが付いてくれるので、病院の内部情報やスタッフの人間関係、離職率を細かく情報を手に入れることが出来ます。
給料アップの交渉や休日、有給消化率、残業手当なども求人先に聞くことが出来るので、安心して見学、面談することが出来ます。
初めての就活や転職を成功させるには、どれだけ情報を持っているかで、成功率が変わってきます。
転職サイトは、全てのサービスを無料で使うことが出来るので、あとから請求されることもありません。
ぼくも、転職サイトを上手く使って、ブラック個人病院から老健へ転職を成功させました。
その時の担当のキャリアドバイザーは熱心に求人を探してくれて交渉もしてくれました。
1人では聞きにくいことなどをキャリアドバイザーが全てやってくれるので、安心して転職活動を任せることが出来ます。
好条件の求人の紹介だけでなく、履歴書や職務経歴書、面談のアドバイスもきちんとしてくれます。
1人で転職活動をしてると不安なこともたくさんあるけど、キャリアドバイザーと一緒なら相談しながら出来るのが最大のメリット。
実際に使って良かった3つの転職サイトを紹介しています。転職を考えてるいる方は、転職サイトを有効活用しましょう!
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さいごに:理学療法士としての成長は、環境に左右される
個人病院は、大手のグループ病院より給料も高いし、割り切って仕事が出来るなら、良い環境です。
自分の意見も通りやすいし、自分のポジションを確立しつつ仕事をする方に向いていると思います。
ただ、気をつけなければいけないのが、理事長の鶴の一声で環境が一変してしまう可能性があるということ。
個人病院は、そこさえ気をつけて、いつでも逃げ出せる気持ちでいることです。
転職は、事前調査が大事なので、成功させたければ、しっかりと情報収集はしましょう!