この記事は、就業規則の変更されて困っている理学療法士に向けて書いています。
前職では、年間休日を112日から107日に強制的に変更されました。
しかも、代償処置も取られておらず、事後報告で変更されてしまったので、「不利益変更」にあたる行為。
代償処置とは
代償処置は、休日が減らされたのに、金銭的なところでカバーをすること。
休日を5日も減らされることは、すごく痛い。休日が減らされても給料がアップする訳でもないし、ただただ減給されている状態でした。
納得いかなかったので、上層部に直談判しに行ったが、変更することは無理の一点張り。
何度か相談しに行ったけど、結果は変わらなかったので、自分が変わった方がいいことに気づき転職へ。
家族もいるのに、休日も減らされる、給料も減らされる…とても生活出来るような状態ではなかったので、転職を決意しました。
この記事では、不利益変更に当たる理由と、現状を打破するために行ったことを書いていきます。
不利益変更とは?
●労働条件(労働契約法の規定による)
使用者が労働者と合意することなく就業規則を変更し、労働者に不利益(賃金の減額や労働時間の延長など)になるように労働条件を変更することはできない。
不利益変更は、噂に聞いてたけど、まさか自分の職場で起こるとは、思いもしていませんでした。
休日を減らすにも、説明などをして、代償処置があれば、なんとか理解して仕事も頑張れたと思います。
やはり人間は、気持ちで動くものだから、当たり前のことを疎かにしてしまうと、気持ちも離れてしまいます。
理学療法士も不利益変更される
不利益変更をされる原因はいろいろあると思うが、その理由のひとつに診療報酬、介護報酬の引き下げが原因あります。
経営者としては、休日を減らして、働く時間を多くし利益を確保しようとします。経営者からしたら、労働者の給料は変わらないけど、労働時間は多く確保できるから、利益も出しやすいという訳です。
出来るだけ安くこき使ってやろう!とういうのが、資本主義社会の世界なので仕方のないこと。
不利益変更されると、職場は混乱する
代償処置もなしに、休日を減らすだけだと、実質、減給扱いです。
スタッフ人数も少ない、仕事も多い、休日も少ないとなるとモチベーションはガタ落ちします。
最低でも、就業規則をどんな目的で変更するのかを説明するのと、減らした休日の分、給料をアップさせてくれたなら、モチベーションは保つことは出来たでしょう。
不利益変更されて対応したこと
上司に直談判する
とはいえ、仕方ない仕方ないと諦めていたら自分の時間を搾取されるだけなので、事務長などに直談判をしにいきました。
年間休日を元に戻して欲しいと、直談判しにいっても、聞く耳持たず状態なので、何を言っても響きません。
昔からいるスタッフは、病院のやり方もしっているので、「仕方ないね」と何も行動せずに諦めムード。
周りのスタッフは何も行動せずに、自分だけが頑張って行動していても、1人では勝てるはずもなく疲労する一方でした。
就業規則が変わることを、スタッフ全員の前で説明会を開いてくれ!とお願いするが、それすらも開いてくれませんでした。
雇用契約書の更新のサインをしない
企業側が陥る失敗事例、リスクの一例としては例えば、就業規則が一つの会社で昇給や賞与を毎年支給する規定があるとします。
短期的に雇用した契約社員の労働契約書では「賞与や昇給はなし」とします。
この場合、就業規則の基準の方が上になり、合意があったとしても労働契約書の内容は無効となります。
- 就業規則と雇用契約書(労働契約書)より引用
これは、労働契約法 第12条(就業規則違反の労働契約)にも定めています。
ぼくの場合は、就業規則が変わっただけで、雇用契約書の更新はされてませんでした。
ポイント
就業規則の年間休日は、112日から107日へ変更。
雇用契約書では、112日のまま。
この場合は、就業規則よりも労働契約書の基準が上回るパターンに該当するので、雇用契約書が優先されることになります。
よって、雇用契約書の更新のサインをしなければ、今まで通り112日のままで休日が取れることが出来ます。
ただ、これにはデメリットも存在します。
雇用者が企業側に損害を被るようなことをしない限り、クビになることはありません。滅多にクビになることはないけど、やっぱり企業側との関係性が気まずくなってしまいます。
ぼくは、不利益変更があった時点で、企業側に不信感しかなかったので、転職を決意していました。雇用契約書にサインをしないで、仕事を出来ていたのは、転職活動をしていたからです。
もちろん強靭な心の持ち主であれば、そのまま居続けることも出来ると思います。
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何度言っても変わらないから転職を決意する
転職を決意する前に、何度も上司や事務長とも相談をしました。
これから入職する方や後輩たちが働きやすい環境を作るために、頑張ってきましたが、何も変わることがないので諦めるしかありませんでした。
自分の家族のこともあるので、休日を減らされ、実質、減給扱いされているところでは、長く勤めることは出来ません。
ちなみに、育児休暇などもないので、子育てを考えるとすごく働きにくい職場でもありました。公休である、年間休日も減らされると、さらに子育ては出来ないので、転職を決意しました。
ほかにも転職した理由に、上司との関係が悪かったのもありましたが、不利益変更は転職を決意させる強いトリガーとなりました。
下記の記事は、ぼくが上司との関係が原因で転職の決意をしたことが書いてあるので、気になる方は読んでみてください。
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転職しても安心ではない
ひと昔前は、理学療法士は少なかったので重宝され、給料も医師並みの給料をもらっていた方も多いです。
今では、年間1万人以上の新しい理学療法士が輩出され、全体で約12万人います。病院や施設も潰れる時代なので、増えすぎて理学療法士の需要と供給のバランスは崩れてきます。
これからは、転職しても、安心という訳にはいかないので、可能な限り心配ごとを少なくすることが大事になってきます。
そのためには、転職サイトを使って転職活動をすることを強くおすすめします。
理由は、転職サイトのキャリアアドバイザーは、自分では聞きにくい情報をたくさんもっているからです。ときにはこんな事も知っているの?という情報も持ってたります。
給料や年間休日のことはもちろん、企業が今後どのようになっていくのかも聞くと教えてくれます。
熱心なキャリアアドバイザーなら、医療・介護業界を勉強しておりデータに基づいて、アドバイスしてくれます。
さいごに:自分の身は自分で守る
給料や休日が減らされる平気な世の中です。
雇用契約書や就業規則はしっかり読み込みましょう。就業規則は事務所などにいけば、いつでも読めるところに置いてあるはずです。
なければ、人事部や事務長に聞けばいつでも読ませてくれます。
もしかしたら変だなと感じていたこが就業規則に書いてあったり、知らず知らずのうちに損していることだってあります。
自分が働いている職場の就業規則ぐらいは読んで、自分の身は自分で守っていきましょう。
あまりにも酷い職場なら転職することもアリです。