ポイント
この記事では、現役理学療法士が劣悪な環境の職場から、「転職サイト」を使って転職に成功したことや転職するまでの経緯を書いています。
ぼくは、激務なブラック病院に働いていました。
ブラック病院に勤務していたときは、毎日が憂鬱で見る景色が灰色でつまらない生活でした。
現在は、激務の病院から転職し、介護老人施設(以下 老健)で、理学療法士として楽しく働いています。
転職してからは、自分と家族の時間を大切に出来るようになりました。
しかも、転職した先で主任を任せて貰うようになって、理学療法士としてのキャリアップもしていて、充実した理学療法士生活を送ることも出来ています。
理学療法士は、やりがいのある仕事だけど、意外とブラックな部分があり、そのことに気づかずに、「やりがい搾取」を強いられている方は多く感じます。
ぼくも理学療法士の世界では、これが普通なんだ!と思っていたので、やりがい搾取されていました。
この記事では、理学療法士という仕事に悩んでいる方、少しでも転職しようかと悩んでいる方のために、ぼくが転職を決意した経緯を踏まえながら書いていきます。
人間は、環境を変えることで、まさに言葉通り、「心機一転」出来るので、環境を変えることは、全然、悪いことではありません。
転職をすることで、お金よりも大切な「自分の時間」が得られたので、このことについても書いていきます。
この記事を最後まで読むことで、少しでも行動してみよう!と思ってくれたら嬉しい。
理学療法士が転職をしようと思うようになったきっかけ
- 上司との関係が悪かった
- 残業が多かった
- リハビリ科は介護の仕事もしていた
- 給料少ない、昇給率も少ない
- 不利益変更された
一般的に転職する原因となる、人間関係、残業、給料面の問題が全て入っています。
冗談抜きで、絵に描いたようなブラック企業。
まさか、自分がブラック企業にあたってしまうとは、思ってもいませんでした。
上記に挙げた項目を一つずつ説明していきます。
① 転職を強く考えるようになったきっかけは、上司との関係性が悪かった
ぼくが、転職したいと強く思うようになったのは、よくある話だけど、上司との関係が良くなかったからです。
当時勤めていた病院は、身体機能のアプローチのみを重視しており、患者さんの日常生活はないがしろにしていました。
しかし、当時のぼくは、入職したばかりの新人で、右も左も分からない状態だったので、リハビリ業界はこんなものなんだって思っていました。
月日が経ち、理学療法士として、2年目になろうとした時の頃に、流石にこの病院のリハビリは、おかしいなって感じるようになりました。
理学療法士なので、身体機能を評価しアプローチすることは大前提なんだけど、身体機能のアプローチに特化しすぎて、日常生活に結びつけることはなかったです。
徒手的アプローチが結構多くて、患者も依存するように…リハビリをやってもやっても良くならない。
上司がそういう考えの元でやっていたので、下の人たちは文句も言えずに毎日を過ごしていました。
しかも、口答えをしようものなら力で抑えつけるような人で、自分の言うことが正しい!という、絵に描いたような独裁者でした。
自分の言うことの聞けない人は、同グループ内の施設に左遷するなんてことは当たり前のようにありました。中には退職していった方も何人も…
② 理学療法士業界は、残業して当たり前の業界
これもリハビリ業界ではありがちなことだけど、業務終了後に残って勉強するのは当たり前。リハビリ科内の勉強会は強制参加。
定時に帰ろうものなら白い目で見られます。
とてもではないが、定時には帰ることも出来ませんでした。残業やって当たり前の世界。
仕事も全部終わっても定時に帰ることが出来ないから、参考書を開いたりと勉強しいているフリをしていました。
これでいいのか?と疑問に思いながら理学療法士の仕事をやっていると、目にあまったのか、上司と個人面談をやることに。
個人面談の内容は、ざっくりいうと「自分の言うことを聞けよ」と、いう感じでした。自分の気持ちも上司に伝えたけど、なにも届かなかったです。
その後、数回に渡る面談をやりましたが、上司との折り合いはつかなかったので、気まずい関係になってしまいました。
それからは、真剣に転職しようと気持ちが強くなりはじめました。
③ リハビリ科は介護の仕事もしていた
上司との関係性の他にも転職したいと思っていた理由はあります。
それは、職場の環境です。
ぼくが以前、勤務していた病院は、介護士や看護師のスタッフが少なかったので、リハビリ科が介護士の仕事も兼任してやっていました。
病棟のコール対応からトイレ誘導までやっていました。
トイレ誘導はADL訓練としていいんだけど、病棟のコール対応までやっていると、リハビリに集中することが出来ませんでした。
リハビリの合間に介護士の仕事を片手間にやるから、どちらも中途半端になってしまいます。
せっかくリハビリをして出来るようになったことも、「しているADL」に繋げることが出来ない状態で、オムツや車椅子対応の方が多かったです。
「出来るADL」と「しているADL」のはざまにいる方たちです。
見守りでなら歩ける方やトイレ動作が行える方も日常生活は、活動量は少ない状態でした。車椅子、オムツ生活は当たり前。
リハビリをしても良くなるスピードは遅く、リハビリの期限切れを迎える方も少なくはなかったです。
仕方なく、車椅子で施設に送ったり、自宅退院している方もいました。
リハビリをしてもしても良くなることがなく、患者に対して申し分ない気持ちと悔しい気持ちが積もりに積もって、理学療法士としての「やりがい」を感じることが少なくなりました。
もう、日々の業務をこなしていることで精一杯になってしまい、流れ作業のようにこなり理学療法士という仕事がつまらなくなってきました…
病院全体のスタッフも少ないので、事故を起こさないようにと、日々神経を張り詰めた状態で仕事をしていたので、疲労困憊になっていました。
自宅に帰ってからも、妻には文句を言ってしまい、プライベートでも仕事で頭がいっぱいになってしまい、精神的にも追い詰められていました。
④ 理学療法士は、どんなに仕事を頑張っても給料は少ないし、昇給率も少ない
そんな過酷な環境でどんなに頑張っても、給料の手取りは少ないし、昇給率も雀の涙ほどでした。
確か、1年目の昇給は基本給が、500円しかアップしていなかったと思います。
ワンコインです。基本給がアップしないと、ボーナスもアップしないので、全体的な年収もアップしません…
病院はインセンティブ方式は取れないので、頑張ったら頑張った分だけ給料を上げる訳にはいきません。
ただただ、仕事量だけが増えて給料が上がらないのに不満を感じるようになりました。
病院からは、理学療法士としての「やりがい」も貰えないのに、唯一の心の支えである給料も少ないとなると精神的に満足するはずもありません。
ただ、モチベーションが低下していく一方…
⑤ 理学療法士でも不利益変更されます
何の前触れもなく、説明会もなく、年間休日を112日から107日に変更されました。
この不利益変更も、まさか自分の身にふりかかるとは思ってもいなかったので、すごくショックでした。
たった、5日減らされただけじゃん!と思うかもしれないが、年末年始休み、またはGWの休日がなくなったと思えば、事の重大さに気づくと思います。
将来は子供も欲しいし、休日が減らされるのは、生活に影響されるので、何度か直談判に行ったが、変わることはありませんでした。
今の時代は、「働き方改革」と国が率先して取り組んでいるのに、時代と逆行している政策をしているので、不信感しかありませんでした。
もちろん、年間休日が減っても給料がアップすることや代替措置はありません。
ただたんに、休日が減らされて、働く時間が増えたので、実質、減給扱いを受けました。
不利益変更ってなに?と思う方は、下記の記事に詳しくまとめてあるので、読むと参考になります。
職場環境を変えることで、自分の時間を取り戻すことが出来た
上司との関係や「やりがい」の感じれない環境、頑張っても給料が低い。という環境に我慢の限界を感じたので、転職を決意しました。
とどめを刺さされたのは、年間休日が減らされた不利益変更です。
現在、勤務している、介護老人施設(以下 老健)へ転職してからは、ストレスフリーです。ストレスを抱えながら激務な毎日を送っていたのが、嘘のようです。
好条件の求人を紹介してもらった転職サイト
完全にストレスがなくなるってことはないけど、ブラック病院で勤務しているときより、明らかに、ストレスは減りました。
給料もアップもしたし、理学療法士の「やりがい」も感じれるようになりました。
以前から在宅でのリハビリに興味があったので、興味のある分野で仕事をしているから余計にやりがいを感じるんだと思います。
転職した恩恵は、他にもあります。
何かにチャレンジしてみようという気持ちが生まれてきました。(1番大事)
自分の時間が作れるようになって、精神的にも余裕が出てくると、いろいろチャレンジしてみたくなるのです。
ここ最近だと、呼吸療法認定士の資格取得の勉強をしたりとか、副業を始めてみよう!とか思えるようになりました。
何かに、チャレンジしてみようと思うことは、精神的に余裕がないと出来ないこと。
実際に、ブラック病院に勤務していたときは、精神的な余裕はなかったので、精神的な余裕は大事だなと実感しています。
自分の時間を取り戻すことで、得られるものはお金以上に大切なことを知ることができました。
仕事の勉強をするのもいいけど、家族と過ごせる時間も大切です。そのことに気づいてからは、自分と家族の時間を大切さをすごく実感しています。
生活の基盤を作るために職場環境を選ぶことは、すごく大事
低学歴な人ほど転職が多いとされている。理由としては低学歴だと満足(給料・休日など)のいく就職が出来ないから。理学療法士も低学歴に位置づけされるんだろうか。給料も低いし、休日も少ない。このような理由で転職しても上手くいかないとも言われているけど、そうは思わないんだよな。
— PTねこさと@NekosatoLog (@Nekosato333) 2017年10月25日
わかります!
安月給で生活に余裕がない人は、仕事も余裕がなくなりますよね。
やりがいだけを表に出して働かせるのはブラックかもしれません(^-^;
— かじわら(理学療法士) (@kajikaji_pt) 2017年10月25日
Twitterでもツイートをしましたが、とある本で低学歴な人ほど、転職をすると書いてありました。
「卵が先か鶏が先か」に、なってしまうけど、生活環境を整えるために就職先は選んだ方がいいです。
よく言われることは、「自分が何をしたいか、目標を持って就職活動をしましょう!」と書いてあることを見ますが、目標があっても職場環境が劣悪だったら目標に向かって勉強することは出来ません。これは体験したから言えること。
出来れば目標と目標達成するための環境が両方揃っていることが理想だけど、ある程度は妥協するところも出てきます。
ただ、妥協する点で環境面を妥協すると、目標達成することは難しいです。
理由は、楽しく働くことが出来ないし精神的に余裕がなくなるから。
自分が何をしたいかにもよるけど、言えることは、経済面や人間関係がしっかりと構築されていないと、仕事は長くは続かないということは経験して分かったことです。
理学療法士としての、「やりがい」を会社から貰えるかも大事なこと。
会社側が、自分のスタッフのことをきちんと考えているところは、身体的にも精神的にも全然違います。
さいごに:人間は環境に依存する
自分の周り全てが環境であり、人間関係も環境の一部です。
ぼくは、人間は環境に依存すると思っています。
生活環境や職場の環境を整えないと、前向きには頑張れないし、ましてや目標なんて作ることは出来ません。
目標があったら、どんなに環境の悪い中での激務でも頑張れるよ!とか、聞こえてきそうですが、それは精神論です。
一時しのぎとしてはいいけど、長くモチベーションを維持することは出来ないし、長く働ける職場でもありません。
いつかは精神的に崩れてしまいます。
そうならないためにも、自分に合った環境で仕事をする方が、何百倍も有意義に仕事に専念することが出来ます。
人間関係や給料面などで転職を考えている方は、環境を変えることで、「心機一転」出来ることを体感して欲しいです。